自分は怪談が大好きです。
特に稲川淳二さんの怪談は秀逸ですね。
作り話だと分かっていてもゾッとさせられます。
そもそも怪談は落語みたいなものですからね。
実話かどうかより、いかに怖く聞かせられるかが重要なんです。
自分もたまに寝る時嫁さんに聞かせるのですが上手く話せません。
嫁さん必ず途中で寝てしまいます(寂)。
そんなわけで今回は稲川さんの怪談から、個人的に怖いと思った話を3つご紹介します。
ざっと噛み砕いて話の内容を書きますが、本家のお話はYOUTUBE等で聞けますので、興味のある方は是非。
怖いですよ~。
①・・・からの電話
大学の卒業旅行でA君の貸し別荘へ泊りにやってきたB君とC君。
海でひとしきり遊んだその日の夜、別荘に電話が鳴り響く。
A君が出ると「あなた・・・でしょ」という女の声。
・・・の部分はテープの早送りのようなキュルキュルキュルという音が鳴ってて聞き取れない。
A君が「誰?」と聞いても「あなた(キュルキュルキュル)でしょ」しか返ってこない。
気持ち悪くなって電話を切ってしまったA君。
このことを二人に話し、その日は幕を閉じる。
後日B君とC君だけが別荘をあとにするが、数日後、A君が海で溺死したと訃報がはいる。
その後同じ内容の電話がC君の元へかかってくるが、C君もA君同様電話を切ってしまった。
嫌な予感がしてB君へ「電話に気をつけろ」と促すC君だったが、その日C君は電車にはねられて死んでしまう。
それから電話を受けないよう注意していたB君だったが、ある日の夜うっかり電話を取ってしまう・・。
「あなた(キュルキュルキュル)でしょ」
ついにきた・・A君もC君も電話を切って亡くなってしまった。
B君は電話を切らずひたすら受話器に耳を傾ける。
ひたすら繰り返される「あなた(キュルキュルキュル)でしょ」という言葉。
やがて夜が明け始めた頃、次第にテープの早送り部分がゆっくりになっていき、徐々に聞き取れるようになってくる。
「あなた・・・・んでしょ」
「あなた・・たいんでしょ」
「あなたしにたいんでしょ」
「あなた死にたいんでしょ」
それを聞いたB君は我に返り「俺は死にたくない!」といって電話を切る。
その後その電話がかかってくることはなくなり、B君も健在です。
②北海道の花嫁
Aさんが伯父さんから聞いた話。
学生時分に北海道の牧場でアルバイトをしていた伯父さん。
勤め先の娘と仲良くなり「いつか結婚しよう」などと話していましたが、地元へ帰るとそんなこともすっかり忘れていました。
久々に旅行で北海道をおとずれた伯父さんは、懐かしさから例の牧場を訪ねてみました。
そこでは葬儀が行われていて、伯父さんは両親から娘が昨日亡くなったと聞かされます。
「今日は是非うちに泊まってくれ娘も喜ぶ」と言われ、その日の夜は牧場に泊まることに。
翌朝目覚めると、腕に何やらずっしりとした重さとざわっとした感触。
誰かが自分の腕を枕にして眠っている。
「ぎゃーーーー」
伯父さんが飛び起きるとそこに眠っていたのは、なんと娘だったのです。
幽霊とかではなく、生身の人間。
しかし確かに死んでいて、装束にはあちこち土が付いている。
それを見た両親は「可哀そうに。死んでなお、君のことが恋しくなりこうして墓から出てきたんだね」と言う。
そして遺体を再度埋葬した日の翌朝、またしても伯父さんは悲鳴を上げて目覚めました。
昨日と同じ。娘がいる。
流石に気味悪く感じた伯父さんは、どうやって娘の遺体がこの部屋にやってきているのかを確かめたいと、部屋にビデオカメラを設置することに。
ひょっとして誰かが遺体を部屋に運んでいるのでは?そう思いながら眠りについた伯父さん。
翌朝・・やはり娘の遺体は部屋にありました。
さっそくビデオを確認すると・・深夜2時ころを過ぎたあたり、部屋のふすまがすーーっと開き、誰かの足が入り込んできたのが見える。
腕には娘の遺体が抱えられている。
その人物の顔は・・なんと伯父さん本人だったのです。
③三面鏡
出張で広島県に来ていた岡本さん。
帰りに突発性の大地震にみまわれ、高速道路が封鎖。やむなく地元の宿発施設に泊まることに。
古びた旅館だったが客が多く、岡本さんは普段使っていない部屋に案内される。
備え付けの風呂があったものの、改装中の張り紙がしてある。
好奇心から扉を開けると浴槽の隅に線香が立てられている。
不気味に思った岡本さんだったが、今更部屋を変えてくれとも言えない。
さっさと寝てしまおうと布団に入ったが、ふいに部屋にある三面鏡がキィ・・と音をたてて開いた。
建て付けが悪いのかと思い鏡を閉じたが、またしばらくするとキィ・・
今度は布団の中からそれを見ていると、ゆっくりと左の扉が開いていく。
左の鏡には襖を挟んだ隣の部屋が映り込んでいる。
ゆっくりと開いていく扉。
ふいに頭から血を流した女が映り込む。
真ん中の鏡には自分の姿が映っている。
鏡越しにその女と目があった瞬間、襖から白い手が伸びてきて岡本さんの腕を掴んだ。
岡本さんは気を失ってしまう。
翌日そのことを番頭に話すと、実は以前その部屋で殺人事件があったという。
稲川さんの怪談と言えば生き人形が有名ですが、あんまり長いと自分も寝てしまいます。15分くらいの短いはなしが好きです。
怪談ではないのですが、個人的に怖いと思った話をもうひとつ。
言わずとしれたギャグアニメ、天才バカボンで放送された謎の恐怖回。
④かわった友だち
パパには30年来の友人がいるが、一度も顔を見たことがない。
今日こそは顔をみてやると意気込み、友人宅を訪れるパパ。
奥さんも子供もいるが、友人同様、手しか見せない。
襖を開け無理やり顔を見ようとすると消えてしまう。
何故顔をみせないのか?と聞くと、顔を見せない主義なのだと言う。
その日夕食をご馳走になるが、うっかり鍋をカセットコンロごとひっくり返してしまう。
あっという間に火に包まれる友人宅。
パパは慌てて外へ出るが、友人は出てこない。
焼け跡からは一家の手の骨だけが見つかる・・。
以上、好きな怪談3選+1でした。
自分もオリジナルの怪談を持っているので、機会があればまた紹介したいと思います。