1988年 仏、伊
ジャンル・ドラマ
監督・リュック・ベッソン
主演・ジャン=マルク・バール
山に人生を捧げた加藤文太郎の海版ですね。
家族よりも自然に愛される事を選んだ男たちの末路。
一体彼らには何が見えているのでしょうか?
凡人の価値観では図り知れない、大自然の意思が働いているのでしょうか?
山が、海が彼らを呼んでいるのでしょうか?
身体的にも凡人を凌駕していますが、やはりそれも神から与えられた物なのかもしれませんね。プールの中でワインを飲むシーンがありますが、ここワンカット1分10秒あります。
結構な長さだと思いますが、苦し気な表情一つせず演技を続けていられるのは流石です。
それはさておき、ワインを水中で開けてグラスに注いで乾杯して・・飲めてんの?これ(笑)
海とイルカを愛する男ジャック、恋人のジョアンナ、どちらに感情移入できるかで見方の大きく変わる作品です。
ジョアンナの視点からすれば、彼らの行為はただ奇異にしか映らず「バカやってないで恋人と普通の幸せを手にしろ」と言いたくなるはず。
ジャックの視点で見れば、幸せへの価値観の違い、自分が本当にいるべき場所は何処なのか?生きている事への充実感、様々なことを常識の枠を超えて考える事ができそうです。
哲学的で静かな映画が好きな人にお薦め。
評価:80点
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