1996年 日
ジャンル・ホラー
監督・中田秀夫
主演・柳ユーレイ
撮影中のフィルムに未現像のフィルムが交じっていた事から、怪異な現象にみまわれる新人映画監督の村井。
フィルムに残された映像に見覚えを感じた村井であったが、中々思い出せないまま撮影は進行していく。
フィルムに残された映像に見覚えを感じた村井であったが、中々思い出せないまま撮影は進行していく。
子供の頃に一度だけテレビで見て、その後何か切っ掛けがあっても中々思い出せない映画ってありますよね。
単純に情報量が希薄だからというだけでなく、何か思い出したくないトラウマを抱えているのかもしれません。
単純に情報量が希薄だからというだけでなく、何か思い出したくないトラウマを抱えているのかもしれません。
そんな誰もが持っているであろう、無意識にしまいこんでしまった記憶に触れる恐怖、それがこの映画の要だと思うのです。
肝心の幽霊ですが、実はこの映画における恐怖の割合としてはさほどでもなかったりします。
オチの幽霊がショボいのもそうですが、何よりこの幽霊、誰かに殺されたとか自殺したとか、怨念を感じさせる物ではないのです。
いわゆる地縛霊というやつです。
それでも映像や写真に映っていた時の怖さは変わらないのですが。
如何せん霊としてのパンチは弱いです。
実際怖くないという批評もあったようですが、この辺は「リング」で見事に巻き返しが図られていますね。
未現像フィルムは呪いのビデオに、地縛霊は怨霊になり、中田監督の意地を感じます。
評価:90点