週一映画館

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映画のレビューと音楽活動、筋トレブログです。

『悪の華』エロスしか感じない

f:id:guiter8888:20211006131300p:plain2019年 日
ジャンル・ドラマ
監督・井口昇
主演・伊藤健太郎

 
押見修造の思春期漫画を実写化。
ある日、憧れのクラスメイトの体操着を盗み帰ってしまった春日高男
それを目撃していた中村佐和に、自らをさらけ出す契約を強いられる。
 
まず第一に、キャストの年齢が映画の設定に合っていません
映画も原作と同じ中学生の設定になってはいますが、相当無理があります。
ギリギリ高校生に見え・・なくもない?
そのせいで原作にない生々しさ、痛々しさが出てしまっています。
ブルマの匂いをかいだり女子更衣室に忍び込みパンツを盗む春日、そこには背徳感ではなくエロスしか感じえません。
春日と佐和のやりとりが、ただのSMに見えてしまう場面もちらほら・・。

中学生だから体操着を盗んだりするのも分かります(分かるな)。
小学生ならリコーダー舐めるとかね(当然のように言うな)。
興味はあるけど、それを実行する事にぎりぎり犯罪性がおぼつかない年齢だからこそ成立している物語なのです。
未成熟であるが故、バランスをとれない自らの心の葛藤に苦しむのです。
この見た目年齢で「糞虫がっ」はないです。
 
とは言え内容が内容です。
10代の役者を使うとなれば、過激な描写やエピソードを省き、独自の脚本で撮るしかなくなります。
原作に忠実な作品にする以上仕方のないことではありますが、それが割と作品の肝となる部分であるだけに残念です。

映画ではなく、演劇(女ばかりで男役も担う宝塚のようなもの)だと思って見ればいいのかも。
それにしてもキャストが微妙ですが。

f:id:guiter8888:20211006131246p:plain中村さんはふてくされているのだけどそう見えない感じ(やる気のなさと何を考えているのか分からない)を出すのが難しいキャラです。

玉城ティナは目力がありすぎてちょっと違うなと。
自己主張がバンバン伝わってきますから。
美人過ぎるのもイメージから外れます。
実写をトレースしたアニメ版のキャストで良かったのでは?
 
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