1971年 英
ジャンル・ドラマ
監督・ワリス・フセイン
主演・トレイシー・ハイド
年端もいなかない少年少女(10歳くらい)が恋をし、真剣?に結婚を考える、小さな恋の物語。
この映画は大きく分けて3つの目線から観ることができると思うのです。
一つは彼らによる子供目線。
ただ主人公のダニエルはいささか特殊なため、同年齢であっても感情移入が難しいと思います。
本来この年齢なら色恋よりも友情を選ぶもの。
親友をふってしまう姿に疑問と苛立ちをおぼえてしまうかも。
二つ目は未熟な二人の恋愛観や結婚観を危惧し、やや否定的な形で見送る倫理目線。
最後は二人の淡い恋物語の行く末を微笑ましく見守る第三者目線。
二つ目と三つ目の両目線となる場合もあります。
トロッコをこいでの逃走エンドなど大変微笑ましいのですが、二人が行き着ける場所に限界があることを示唆しているようにも見えます。
出来れば余計な事は考えず、終始三つ目の目線で、生温かく彼らの行く末を見守りたいところです。個人的に好きなシーンは、少女達が墓地で俳優かなにかの写真にキスをする場面です。
なんだか幼い頃に見てはいけない物を見てしまった淡い背徳観がもぞもぞと蘇ってきます。
ビージーズの曲の良さは言うまでもなし、映画の雰囲気にぴったり。
ヒロインのメロディが金魚を買っている時に流れる♪メロディフェアは、PV並みのクオリティです。