週一映画館

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映画のレビューと音楽活動、筋トレブログです。

『禁じられた遊び』死体と遊べよ子供たち

f:id:guiter8888:20211210124154p:plain1953年 仏
ジャンル・ドラマ
監督・ルネ・クレマン
主演・ブリジッド・フォッセー

 
物語は第二次世界大戦の只中。
ドイツからの空襲撃を受ける、フランスのとある田舎町。
銃撃により両親と愛犬を失った幼女(ポーレット)は、偶然出会った一人の少年(ミシェル)と意気投合し、動物のお墓を作るため墓地や協会の十字架を盗みだします。

戦争により無慈悲に奪われる命、信仰や死を理解できず、お墓作りごっこに興じる無邪気な子供たち。
その対比が恐ろしくも切なく映ります。

f:id:guiter8888:20211210124227p:plain恐ろしいといえば、冒頭の戦闘機からの銃撃シーン。
狭い橋の奥から手前へ、次々と銃弾が叩きつけられていく様は、確実に死を予感させます。
そしてポーレットを庇い銃弾に倒れる両親。
反戦映画として、これ以上ないほどに分かりやすいオープニングです。

以降、というか本編なのですが、正直ちょっと退屈に感じてしまいました。
二人のやっていることは、ぶっちゃけ死体遊びです。
もっと露骨で不謹慎な内容であった方が、反戦映画として、より風刺をきかせられたのではないかと思います。
時代のせいもあるのかもしれませんが、ちょっと上品すぎるのです。
ホラー映画の観すぎですかね?
あくまで個人的感想ですが。

知名度が先行してしまっているせいか 、中々視聴に至らない映画ではありますが、映画通であれば一度は目を通しておきたい作品です。

 
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