週一映画館

週一映画館

映画のレビューと音楽活動、筋トレブログです。

『アンチクライスト』クリスマスに見る反キリスト映画

f:id:guiter8888:20211224095555p:plain2009年
ジャンル・ホラー
監督・ラース・フォン・トリアー
主演・ウィレム・デフォー

 
転落事故により息子を失った妻と夫。
悲しみにくれる妻を救おうと、夫は単独でカウンセリングを試みる。
 
妻が鬱になる引き金となったのは「息子の死」にありますが、原因は自身の書いていた「女性に対する虐待」に関する論文の中で、女性は悪そのものであるという概念にとらわれてしまったことにあります。
何が怖いのか?という問いに「わからない」と答える妻。
鬱の深部にある得体の知れない不安が描かれています。
 
この不安は、映像の中にもふんだんに散りばめられています。
これらを美しい、心地よいと感じる人は、どこか心が病んでいるのかもしれませんよ。

f:id:guiter8888:20211224095723p:plain宗教観念やスピリチュアルを持ち出して分析(想像)するのも楽しみ方の一つだとは思いますが、ミイラ取りがミイラにならないとも限りません。
深読みし過ぎる人は要注意です(鬱は伝染⦅精神的に⦆します)。

ゴア描写もどこか病んでます。
乳首やチンスコウが切り落とされる描写はよく見ますが(どこでやねん)、アレが切り落とされるのは中々の衝撃です。
見る人によってはトラウマを残すかもしれません。
実際、劇場で気絶した人がいたとかいないとか。
 
タイトルは反キリストという意味です。
クリスマスにあえてこういう映画を見るのもありかも。
 
 
70