週一映画館

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映画のレビューと音楽活動、筋トレブログです。

楽器を持ち出すリスク


9月に起こった静岡の市民文化ホールでスプリンクラーが作動して公演の準備中であったオーケストラの楽器びしょ濡れになった事件?事故?
その被害総額は1億超え。
楽器の弁償を請求されている市ですが、原因が分かり次第検討していくとのことです。

ちょっとこのニュースに対しての、楽器に執着するコメントの多さに異様さを感じてしまったので、自分なりの考えを記事にしてみました。

最も多かったコメントとして「同じ物を弁償されても、自分が長年弾きこんできた楽器と同じ音は出ないし愛着もわかない」というもの。

自分も楽器を演奏する身として言ってることは分かるのですが、これはあまりに傲慢です。
まず弁償を当然としていることに疑問を感じます。
市の対応に不服なのは分かりますが、金額も金額です。

そもそも楽器を外に持ち出して演奏する以上、それが事故であれ故意であれ、傷や破損に繋がるリスクは考えておくべきです。
一度外へ持ち出せば、自分の管理から離れることはそう珍しいことではありません。

それこそ最初に「事故であれ故意であれ、万一ステージで楽器に傷がつくことがあれば弁償します」と契約保証されていれば話は別です。
そうなれば市もスプリンクラーの操作盤の前にカメラを設置したり、不審者の出入りがないよう警備をたてる等万全を期すはずです。
つまりそういう保証もなかったということです。
それで億の弁償しろはちょっと酷いなと感じました。
弁償とは言っても結局は市民の税金から払われることになるだけですし。

これが個人経営のライブハウスとかだったらどでしょう?
数十万円の楽器でさえ、おそらく全額弁償はありえないと思います。

そもそも数百万もするようなら楽器なら、楽器保険に入っておくのが懸命です(職業にしている人なら尚更)。
こういったケースなら弁償(修理)対象になるはずです。

それでも戻ってくるのはあくまで同等の物(形)のみです。
残念ながら音に関しては、その損害を保証できるものはこの世に存在しません。

どうしてもに拘るのなら、絶対に外へ持ち出さないことです。