週一映画館

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映画のレビューと音楽活動、筋トレブログです。

『ポゼッサー』他者に成り代わるタシャ

2020年 英
ジャンル・SFサスペンス
監督・ブランドン・クローネンバーグ
主演・アンドレア・ライズボロー


他者の意識を乗っとり殺しを担うエージェント、タシャ
コリンの意識を乗っとったタシャは、コリンのフィアンセの父親、ジョンの殺害に成功する。
しかし罪悪感を抱えるタシャは意識からの脱出(自決)に失敗。徐々にコリンが意識を取り戻し始める‥‥。

互いの意識の融合と剥離が独特な映像で表現されています。
コリンが意識の底でタシャのマスクを被るシーンはなんとも無気味。
顔がただれているのは、タシャの意識がまだ混沌としているせい?

タシャが自身の罪悪感とどう向き合い、どう決着を付けるのかが見どころ。監督はあのスキャナーズクローネンバーグジュニア(息子)。
グロ描写へのこだわりは血筋でしょうか。
かなりドギツいです。
見る人によってはグロシーンのみが印象に残ってしまうかもしれません。

ストーリーとしてはスキャナーズマトリックスを足して割ったような感じですが、独自の世界観を形成しているのは確か。

SF要素の強い本作ではありますが、特に性別の違う他者に成り代わった時の感覚の違いについては興味があります。
劇中でもタシャがコリンの体で女性とセ●クスするシーンがありましたが、割と普通に描かれていたことに少し違和感を感じてしまいました(女性のオーガズムは男の10倍とか‥‥だとすればタシャはコリンの身体では全く満足できないのでは・・?)
この辺もっと掘り下げて欲しかったところです。

 

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