1966年米
ジャンル・スリラー
監督・トム・ホランド
主演・ロバート・ジョン・バーク
弁護士を務める超肥満体形のビリー。
ある日不注意でジプシーの老婆を車で撥ね殺していまいますが、上司の手助けによりビリーは罪を免れます。
かくして彼は、ジプシーの呪いを受けるのでありました。
「おまえは痩せる...」と。
CGではない、特殊メイクによる「痩せ」メイクがこの映画の見所です。
実際は肉付けメイクになるわけですが。
事故とは言え「過失」である以上罪を償うのは当然。
呪いを受けてしまったビリーにうっかり同情してしまいそうになりますが、自業自得に変わりありません。それなのに被害者であるはずの老婆の父親(呪いをかけた張本人)や、孫娘(ジーナ)が悪人のように映ってしまうのは何故でしょう?
鼻に巨大な出来物をもつ100歳を超える醜悪な老人に、Sっ気たっぷりなビッチ孫娘、どうも偏見が先立ってしまいます。
この映画のキーマン、ジネリは義理堅く身体を張ってビリーを助けようとします。
犯罪者であるはずの彼もまた、何故か良い人に見えてしまうのです。
ジネリとジーナの対決シーンでは、複雑な心境に陥ってしまいました。
どちらに感情移入できるかで見方がガラリと変わる映画です。
なんとも意地悪な作品です。
呪いは呪いをかけた本人しか解けない。
呪いにより疑心暗鬼に陥ったビリーは、悪魔の囁きに耳を傾けてしまうのでした。
「スペル」や「リング」はこの映画の影響を強く受けている気がします。
※【ネタバレ有り】
最後のオチですが、ビリーの娘は死なないと思います。
おそらく死ぬのは最初にパイを食べた人間だけなのではないかと。
どうでしょう?
評価:80点
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