2010年西
ジャンル・スリラー
監督・ロドリゴ・コルテス
主演・ライアン・レイノルズ
荷物の輸送中、何者かから襲撃を受けるトラック運転手のポール。
気がつけば、膝を曲げる事すらできない窮屈な木箱の中。
手元には携帯電話とライター。
「助けてくれ!」とアメリカ政府へ救助を要請しますが、場所はイラクとだけしか分かりません。
そもそもそれすら明確でない状況の人間を見つけだせとか相当無茶なんですが、まぁこうなると唯一の手がかりは携帯の電波しかないわけです。
しかし!人質救助を専門でやっている機関ですら「それは難しい」と。
理由は「色々あって」と。
そこそんな曖昧でいいのか?
この映画、最初から最後までポールのみを映し続け、外部(唯一犯人から送られてくる映像のみ)を一切映さないのです。
電話口の男は「今、全力で君を捜索している」と言いながら、実際は誰一人ポールのために動いていないのでは?
携帯の電池はわずかなので、それまで希望を持たせてやればいいだけなのでは?
ポールの電話にかかってくる脅迫電話の相手も全く得体が知れません。
実はポールの嫁や会社が、政府から身代金を要求するために仕組んだ狂言だったのでは?!
見えているのはポールの切迫した状況のみで、真実が何一つ見えないのです。
これって超ーー怖くないですか?!
そして衝撃のエンディング・・。
本当に怖い映画として、間違いなく5本の指に入る作品です。
残念なのはポールが不安障害を抱えているとはいえ、馬鹿な行動が多すぎることです。
見ていてちょっとイラっときます。
評価:90点