週一映画館

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映画のレビューと音楽活動、筋トレブログです。

『 ドライブイン殺人事件』怪しい二人

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1976年 米
ジャンル・ホラー
監督・スチュアート・セイガル
主演・アダム・ローレンス

 

ある夜、ドライブシアターで一組のカップルがにより惨殺される。
そして次の夜もまた次の夜も、シアター内でどこからともなく振り落とされる刀の餌食となるカップルたち・・。
警察の聴取に対し、あからさまに不機嫌な態度をとり続ける経営者のスキンヘッド
清掃員のジャーミーは協力的ではあるが、オーナーの刀コレクションを所持していたりとどこか怪しい一面も。

にしてもこの映画、実に穴だらけ。
脚本が虫喰ってたんじゃあないでしょうか?

まず第一に、殺人事件が起きたドライブシアターに普通に客が来るのがおかし過ぎ
ニュースにもなってるはずなのに・・、この時点でシアターを閉鎖しないスキンヘッドも、問答無用で怪しくなってきます。

※以下(赤字)ネタバレ注意。
シアターをクビになったジャーミーがスキンヘッドを訪ねるのですが、受付の女に「やめた方がいい。」と忠告を受けます。
しかし「金がいる」と映写室へ入っていくジャーミー。
そしてスクリーンに映る誰かが誰かを刀で襲うシルエット。
警察が踏み込むと、そこにはスキンヘッドとジャーミーの死体が!!!f:id:guiter8888:20201007102452j:plainで、劇終!!!!!(⇧この画面のまま)
結局犯人は分からずじまいという事です。

他の方のレビューを見ると、ジャーミーは自殺と書いてる人がいましたが、何処にそんな描写があったのか?
壁にはりつけになって死んでいるようにしか(他殺にしか)見えません(ていうか画面暗すぎ画質クソすぎで分かりません)。

わたしの見解ですが、まずこの映写室には出入り口が一つしかないという事が大前提です。
出入り口には女が常駐していたため、他の人間の出入りはなかったと考えられます。

スクリーンに映った影では、どちらがどちらを殺したかは分かりませんが、初めから殺意を持っていたであろうジャーミーの仕業であると考えるのが妥当です。
そしてその後警察が来るまで、映写室から誰の出入りもなかったことから、ジャーミーは自殺だと・・

もし警察の力でシアターの営業を続けていけたなら、少なくともこの二人がシアター殺人の犯人だったかどうか分かったのではないでしょうか?
殺人が止めばどちらかが犯人だったということに(絶対とは言えませんが)。
そうなったらなったで、警察の責任という事になってしまいます。
これは迷宮入りですね。

稀にみるD級映画ではありますが、それなりに見所がいくつか存分し、しかも75分という時間からか、あまりストレスを感じませんでした。
謎を残したままの唐突な終わりかたも、悔しいかな余韻を残します。

映画館が自粛要請を受けているなか、今まさにこのドライブシアターが各所で復活しているようです。
こんな事件が起きなければいいですが・・。


評価:50